パースと人体 (2)

昨日のエントリ「パースに合う人物の描き方」の続きですが、「人体にかかるパース」的な意味合いを付加したくタイトルを変更しました。(背景パースに人を合わせるのも、人体にパースがかかるのも、事象としては同じことを指してますけどね)

 

下の絵は俯瞰三点透視(俯角約60°)です。机と椅子にパースがかかる以上、人体にも同様のパースがかかります。この構図では見下ろし感が非常に強く、人物の頭頂部がはっきりと見て取れます。

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パースの解説をするにあたり、説得力を持たせるためにもサンプル画は必須ですが、(私の現在の画力では)作画が大きな壁として立ち塞がります。パース理論を極めたとしても、パースが解決してくれるのは座標や寸法的な問題だけであり、補助線を引いたあとは純粋な画力の勝負になります。

特にこの視点は資料も少なく、描き慣れない構図であることから、作画が難航しています。闇雲に描き続けても、これ以上の改善は難しいかもしれません。(肩周り、胸周り、後ろ髪に違和感あり)

このようなケースで考えられる打開策は、この絵を別の角度から描くことです。如何に2次元の絵であっても、形状的には3次元の人間がベースなわけですから、モデルを複数の角度からスケッチすることで、頭の中の3次元像がより明確になり、今まで分からなかった細部が見えてくることが期待できます。構図的には描き易く分かりやすい方が良いので、真横や真正面の視点が有力候補となります。

 

どちらにしても人体のパース補助線を引く説明をするために側面図が必要になるので、真横視点の絵は描く予定です。「パースと人体 (3)」に続きます。